信長の野望・新生 ゲームの良い点・悪い点 リアルタイムは良いが腰兵糧がダメ

『信長の野望・新生』(以下、『新生』)をプレイして、気づいた良い点や悪い点を述べたいと思います。

信長の野望・新生の良い点や進化した点

まずは良い点ですが、以下が挙げられます。

・完全なリアルタイムになった

・会戦の戦略性がアップした

それぞれ見ていきましょう。

信長の野望・新生は完全なリアルタイム

『新生』は、完全なリアルタイムで時間が進みます。つまり、RTS(リアルタイムストラテジー)の形式です。

このシステムは、『信長の野望・革新』や『天道』に近いものです。

『革新』『天道』の後の作品である『創造』や『大志』では、疑似的なリアルタイムでしたが、完全なリアルタイムではありませんでした。

というのも、『創造』では、毎月「評定」が行われ、この間は時間が進まないからです。いわば、ターン制に、リアルタイムの行軍フェーズがある、という形式でした。

『新生』では、月初めに評定が強制的に行われるわけではなく、月をまたいでも時間が経過していくので、よりスリリングな展開になり、戦略性も向上しました。

『新生』は、システムとして『創造』に近いですが、『創造』での弱点を克服してより完成度が高くなりました。

失敗作であった『大志』の方向性を継がなかったので、安心ですね。

信長の野望・新生の会戦はより戦略的

これは、まだプレイしたばかりで要確認なのですが、『新生』には「会戦」がない…と思ったら、しっかりありました。ですが、すべての戦闘で行われるわけではないようです。

また、仕様は変更されていて、戦略性が高くなり、全国マップでの戦いのスケールダウン的な内容になっています。

『創造』や『大志』などでは、軍隊同士がぶつかると「会戦」を行うことができましたが、私はほとんど行いませんでした。

『大志』に至っては、「会戦」を行うことがほぼ必須だったために、ゲーム自体をあまりプレイしませんでした。

今回の『新生』では、「会戦」の戦略性や快適性がより向上しました。このシステムだったら、ときどきはやってもいいかな、と思えるレベルです。

信長の野望・新生の欠点・不満点や改善を希望するところ

残念ながら、『新生』では以下の点が不満でした。

・腰兵糧システム

・軍団長に指示できない

・新しい城・新大名が作れない

それぞれ見ていきましょう。

腰兵糧システム

この腰兵糧のシステムにより、ゲームが格段につまらなくなりました。

開発者のインタビュー記事を読むと、ゲームに戦略性をもたせるためにあえてこういう仕様にしたそうです。

(参考)https://dengekionline.com/articles/141169/

この仕様は、私は現時点では失敗ではないかと感じています。今後、ゲームをやりこんでいくと変わるかもしれませんが…。

『創造』では、一度の出陣により、数多くの拠点を落城させ手に入れるという点がとても良く、戦略性もさることながら、一種の爽快感もありました。

そして、兵糧の重要性もちゃんと担保しており、兵糧を現地調達できるとしても、自勢力の総兵糧をちゃんと考慮しないと、すぐに兵糧が底をつき、敵に攻められてしまうという絶妙のバランスがありました。

しかしながら、『新生』の腰兵糧システムでは、如何に大軍隊であろうとも、腰兵糧が無くなれば、現地調達できず、退却しないといけないのです。

つまり、どれだけ兵力に余裕があっても、強制的に退却を余儀なくされるのです。これにより、『創造』での戦略性や爽快感が失われました。

また、『創造』であったような、兵糧をやりくりするという工夫も不要になりました。勢力全体の兵糧を考えなくなるので、戦略性も乏しくなります。

上記の記事で、「城下方針を“進軍”にして兵糧の消費を抑える」といった戦略を練ることについても言及しています。しかし、城下方針を進軍にして兵糧の消費を抑えたとしても、結局兵糧が現地調達できない以上、それほど大した影響を持ちません。退却するのが少し延びるだけです。

そして、一度退却すると、また時間をかけて遠くに遠征しなければならなくなり、手間がかかるだけでなく、時間も無駄にします。

これは、戦略性を高めるという開発陣の意図とは裏腹に、戦略性を低くし、単にプレイヤーの手間を増やしているだけではないでしょうか。これは、最近のゲームによくみられる悪しき傾向です。

戦略性を持たせたいのであれば、例えば以下のようなシステムにしていればよかったのではないかと思います。

・通過点の城の兵糧の備蓄量や同盟国との親密さによって、補給される兵糧の量が変わるという風にする

こういった仕様にすれば、「内政から頭を使い、大勢力によるごり押しを防ぐ」という開発陣の思惑も達成できるでしょう。なぜなら、遠征で通過する城の兵糧によって、軍隊に補給される兵糧の量が変わるわけですから。

しかも、同盟国との関係も重要になってくるので、外交の重要度も増します。

残念ながら、現行の腰兵糧のシステムについては、ゲームのキモになってしまっているので、今後のパワーアップキットやアップデートでシステム自体をなくしてしまうことは期待できないでしょう。

せめて、私が提案したような改善が行われることを願うばかりです。

軍団長が攻め込まない

『創造』では、軍団長に指示して敵国へ攻め込ませることができました。

この点については、軍団長が積極的に攻めなくても、上述の腰兵糧の問題がなければ、ある程度自力で攻め込むこともできますが、腰兵糧で遠征できる範囲も限られてくるため、軍団長が攻めてくれないと遠方の敵を倒すのがとても面倒になります。

ゲームが楽しくなるのではなく、単に手間が増えて面倒くさくなるだけです。

この点については、今後のアップデートで改善できる部分ですので、対応を期待したいところです。

新大名が作れない

新しい城を築城できないので、新大名を作ることができません。

『創造』では、新大名を作って、弱小勢力から天下統一を行うことがとても楽しく、これが『創造』の中毒性にもつながっていきました。

『新生』では、新しい城+新大名という組み合わせができないので、楽しめる範囲が狭くなりそうです。

今後のパワーアップキットや更新(アップデート)で改善されるのか、期待したいところです。

以上、まだプレイし始めですのでわからない部分も多いですが、とりあえず気づいたところを挙げました。

他にも良い点や悪い点が見つかりましたら、随時記載しますので、時折のぞきに来てください。

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